経営においては、資金繰り表がとても重要です。どのくらい重要かというと、ダイエットをする際の体重計くらい重要です。まずは、自分の体重(会社の資金)を把握し、体脂肪率(収入と支出のバランス)を測定し、身長に対してどれぐらいの体重が適正なのか(いくら預金残高があれば安定経営といえるのか)、どうやったら、適正になるのか、何キロ落としたいのか(収入があといくら必要なのか)。理想の状態に近づく為に、データを見ながら、あれやこれや考えるのです。
何のために資金繰り表が必要なのか。
資金繰り表は、社長自身が自社の資金繰を把握するために、お金が足りてるのか?とか、あとどのくらい収入が必要なのか?を見える化するものとして必要です。見えることで、自社の経営に、より危機感を持っていただけると思います。最近では、コロナ融資を受けられたところも多いと思いますが、その返済が始まる前に、どのように立て直していくのか、早め早めの対応が肝心と思います。
資金繰り表は、どんなふうに使うのか。
資金繰り表を見るのは、社長だけではありません。銀行の担当者に、「融資を受けたいんだけど」と切り出した時に、「返済計画についてはどのようにお考えでしょうか?」と聞かれて、「もう計画はできているんだけどね、」と、資金繰り表を見せると、「社長も、そこまでお考えなのですね!」と、担当者も審査を通しやすくなるし、融資の実行が早くなります。こんな風に、融資の申込みの際に銀行に提出すれば融資が通りやすくなる、めっちゃ信憑性の高い資料となります。資金に余裕のある会社では、「キャッシュをいつまでにいくら貯める!」といった目標を立てられるので、自然にお金が増えていきます。
簡単に作れるの?
この体重計(資金繰り表)は、自分で手書きでも作れますし、Excelシートだと集計が楽です。この、楽に作れることがミソで、作るのに1時間も2時間もかかってしまうと、長続きしません。
準備するものは?
お手元に、通帳と、ご自身の決算書や、月々の業績を記録した試算表をご準備ください。そして、下の方の日本政策金融公庫の資金繰り表の記入例を見ながら紙に、枠と、縦横に線を引いてみてください。
何から書いていけばいいの?
最初は、実績の欄を埋めていきます。「経常収支」のところに前月に入金のあった売上や、支払った経費を、通帳や試算表を見ながら書き入れていきます。次に、「財務収支」のところに、借入金の返済金額を通帳を見ながら書き入れていきます。そして、入金額を合計し、支出金額を合計し、前月の1日の預金残高を記入して、前月末比の預金残高と一致すればOKです。集計が面倒だという方は、簡易版・詳細版の資金繰り表を添付いたします。(これも政策公庫さんのフォームです。)繰越金のところにすでに数式が入っております。
資金繰り表フォーム(簡易版) 資金繰り表フォーム(詳細版)
そこまでできたら次は?
次に、実績の欄を見ながら、予定を書き入れていきます。今月、または来月の入金予定を、ざっくりとでいいので予測して書いてみてください。さあ、お金は増えていますか?減っていますか??
ピンチです!資金繰で行き詰ったら?
ここからが税理士の出番です。いつでもお声掛けください!一緒に、病院で検査を受けましょう。検査キットとしては、眠れない夜を安眠してもらいたいと、知り合いの税理士の先生が作成された、「あんみん」という名の予算実績資金繰り表がおすすめです。有料ですがサポート付きで作成指導いたします。社長と一緒に資金繰りの改善策を考えます。一緒に悩み、努力し、手を打っていきましょう。